公募研究班(第二期)
核膜孔テリトリーにおけるゲノムモダリティ2.0
核内に収納されるゲノムDNAは、自身を取り巻く環境により多元的に構造や機能が変化する生体高分子である。30種類のタンパク質から成る核膜孔複合体(Nuclear Pore Complex; NPC)は、核を形作る核膜を貫き、DNA情報を伝達するための核膜孔を形成する。核膜孔の近傍(核膜孔テリトリー)では、NPCと核膜を裏打ちするラミンタンパク質の協奏により、細胞性質決定に関わる遺伝子の選択的サイレンシングと活性化が調節される。本課題では先端ナノテクノロジー技術を活用し、核膜テリトリーにおけるタンパク質-DNA相互作用とDNAナノ動態を解析するための研究ツールを創出し、ゲノムモダリティの階層的変化をナノスケールで理解する。また、さまざまな種類のウイルスがどのように細胞内に輸送され、核膜孔をハイジャックし、宿主のクロマチン構造を再編成するかに興味があります。
-
リチャード ウォング 研究代表者
- 所属
- 金沢大学ナノ生命科学研究所
- 研究室HP
- http://fsowonglab.w3.kanazawa-u.ac.jp