計画研究班
A03
ゲノムモダリティの制御と疾患
A03-1 配偶子のゲノムモダリティと疾患
哺乳類の精子は、ヒストンから構成されるヌクレオソーム構造とプロタミンから構成される非ヌクレオソーム構造が混在したユニークなクロマチン構造をとる。精子のクロマチン構造は妊孕性の有無と直結し、さらには次世代への影響も示唆されるが、体細胞のクロマチン構造研究に比較して、その進捗は著しく立ち遅れている。当計画班は、DNA 物性の観点から、精子クロマチンの構造をナノスケールからゲノムスケール、さらには細胞機能や疾患病態解明にまで結びつけることで、従来の学術枠で成し得なかった新たな「精子学」を展開することを目標とする。具体的には、①再構成技術とシミュレーションにより、精子クロマチンの局所構造を明らかにする、②シークエンスにより精子核内染色体配置を明らかにし、種間比較によりその生物学意義を探る、③プロタミン凝縮異常を定量化し、男性不妊症の理解に繋げる、の 3 つを重点項目とする。
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岡田 由紀 研究代表者
- 東京大学定量生命科学研究所
- http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/lab/okada/
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元池郁子 研究分担者
- 東北大学 東北メディカル・メガバンク機構ゲノム解析部門
- https://www.megabank.tohoku.ac.jp/tommo/member/member05