DNAの
物性から理解する
ゲノムモダリティ
Genome Modality

私たちはゲノムをどこまで
理解しているか?

DNA二重らせんの提唱に始まり、ゲノム配列の解読、そしてゲノム編集技術の普及に至る現代のゲノム研究の潮流は、塩基配列情報の複製・分配・修復・組換えのしくみや、ヒストン修飾を中心としたエピゲノム制御を軸に、ゲノムの情報的側面の制御をハイライトする形で展開されてきた。一方で、DNAのポリマーとしての物理的性質は、ゲノム上で引き起こされるあらゆる現象の基盤となる重要な特性であるにもかかわらず、その理解はほとんど進んでいない。本領域では、DNAの構造物性的側面に着目し、DNA物性理解を通して、ゲノムの真の姿を明らかにすることを目指す。

ゲノムモダリティ Genome modality とは

塩基配列情報、DNA物性、その他の環境諸因子によって多元的に制御されるゲノムの構造や機能の様式のことを、本領域では「ゲノムモダリティ(Genome modality)」と呼ぶ。DNA物性を含む複眼的な視点からゲノムモダリティを理解することで、新しい染色体の形が見えてくる。